ホーム
製品

QNX Acoustics for Active Noise Control (アクティブ ノイズ制御向け QNX 音響技術)

  1. 概要
  2. テクノロジ

QNX® Acoustics for Active Noise Control (アクティブ ノイズ制御向け QNX 音響技術) は乗用車におけるエンジンの高調波ノイズを低減するハイ パフォーマンスなソフトウエア ソリューションを提供します。アクティブ ノイズ制御 (ANC) ライブラリにより、既存の音響およびインフォテイメントのハードウエアを活用しながら、既存のハードウエアの ANC ソリューションに比べて大幅なコスト ダウンができます。同時にパフォーマンスが最大で 50% が向上し、設計上の柔軟性が向上します。

QNX 音響 技術

QNX Acoustics  diagram

QNX Acoustics for Active Noise Control (アクティブ ノイズ制御向け QNX 音響 技術) は車両のインフォテイメント システムにシームレスに統合できます。

機能と特色のまとめ

機能 特色

純粋なソフトウエアによる ANC 実装。ヘッドユニットのオーディオシステムまたはパワーアンプに統合可能。

ハードウエア コントローラ モジュールの開発および資材コストが不要

高速なキャリブレーションおよびチューニング

各車両設定でキャリブレーション測定をすばやく正確に実行

ポータブルな ANSI C 固定および浮動小数点ライブラリ

C コンパイラを有するあらゆるプロセッサで実装可能:

  • 低コストの専用 DSP
  • 多様なオペレーティング システム (QNX® OS、Linux、Windows) を実行するインフォティンメント ヘッドユニットのアプリケーション プロセッサ

QNX 音響エンジニアによるサポート

自動車向けソフトウエアと音響エンジニアのグローバル ネットワークによるサポート、キャリブレーションおよびチューニング

QNX 音響技術の相互運用性

ハンズフリー通話用音響エコー キャンセレーションおよびノイズ低減向けQNX 音響処理技術とシームレスに統合

診断サポート

車両の設定と無関係な特定のノイズの問題をすばやく識別する信号抽出、分析、噴出用ツールを含む

柔軟な変換器の設定

2-6 台のマイクと 2-6 台のスピーカー チャンネルに対応


優れたパフォーマンス

特定のハードウエア+ソフトウエア構成用(OSの有無はオプショナル)に最適化移植されたバイナリとして提供されるQNX Acoustics for Active Noise Control (アクティブ ノイズ制御向け QNX 音響技術) は、多くの乗用車に取り入れられている従来のハードウエア ソリューションに比べてパフォーマンスが最大で 50% 向上します。

QNX Acoustics for Active Noise Control (アクティブ ノイズ制御向け QNX 音響技術) は、変換器と車両の座席設定によっては最大で 20 dB までノイズのパワー低減を提供します。

ノイズ低減

QNX Acoustics SDK diagram

QNX ANC 技術を適用し、時速65 マイル (約 105km) で安定した状態で走行するミニバンの前部座席と後部座席で測定されたノイズ低減。48Hz で11 dB のノイズ キャンセレーションを実現

開発と生産コストの削減

QNX Acoustics for Active Noise Control (アクティブ ノイズ制御向け QNX 音響技術) により、カスタム ハードウエア コントローラ モジュールの設計とプロトタイプ化に関わるコストが不要になります。車のヘッド ユニット、パワーアンプ、または専用の SDPまたはアプリケーション プロセッサにライブラリを簡単に統合できます。包括的な API を使うことで不快なエンジン ノイズを大幅に削減または取り除く、パフォーマンスと堅牢性が高いシステムをすばやく構築することできます。

ANC ソリューションにより自動車メーカーは資材コストを大幅に削減することができます。

市場投入までの時間を短縮

QNX Acoustics for Active Noise Control (アクティブ ノイズ制御向け QNX 音響技術)  は、カスタム ハードウエア ビルドの必要性をなくし、チューニング作業を減らすことで、数ヶ月の作業を数週間にまで減らして開発をスピードアップします。

 

可変シリンダー マネジメントや低回転数トルクなどさまざまな動力伝達装置技術は燃料効率の向上に役立ちますが、代償として車内のノイズが増えてしまいます。

QNX® Acoustics for Active Noise Control (アクティブ ノイズ制御向け QNX 音響技術) は、CAN バスからの回転数に関するデータと、車内のマイクからの音声データを使って、エンジン調波を 150 Hz 以下に抑えます。ライブラリはノイズ防止信号 (主要なノイズに対して振幅は同じで、位相は反対) を生成し、信号を車のスピーカーから出して不快なエンジン ノイズをキャンセルします。

ノイズ防止

QNX Acoustics SDK diagram

QNX Acoustic  for Active Noise Control (アクティブ ノイズ制御向け QNX 音響技術) を車両の音声システムに統合すると、専用ハードウエアが不要になります。

既存の音声システムへの統合

QNX Acoustics for Active Noise Control (アクティブ ノイズ制御向け QNX 音響技術) では、ANC機能と他の音響処理タスクを既存の DSP またはプロセッサに統合できるので、ANC と音響処理を分離して別々のハードウエアに実装するソリューションに比べ管理が簡単になります。他の音声処理システム (ハンズフリー、音声認識、オーディオ再生など) と平行してシームレスに実行でき、単一のアプリケーションで音声処理チェーン全体を制御することができます。

適応力が高いソリューション

車内の音声は、乗客の数や車内の荷物、座席の位置、音声コンポーネントの劣化、室温、窓の位置などによって異なります。QNX Acoustics for Active Noise Control (アクティブ ノイズ制御向け QNX 音響技術) を使って設計されたシステムは、車内で動的に変化する音声に迅速に対応できます。

自動システム キャリブレーション

QNX Acoustics for Active Noise Control (アクティブ ノイズ制御向け QNX 音響技術) の使用により、自動車メーカーは「一件のキャリブレーション をすべての車両に使用する」という方法論を実装することができ、生産ラインでは、キャリブレーション済みのデータを各車のフラッシュ メモリにロードし必要に応じて使用することができます。あるいは、「一台ごとに一件のキャリブレーションを行う」方式で、生産ラインで車両毎にキャリブレーションを行うこともできます。

対応プラットフォーム

QNX Acoustics for Active Noise Control (アクティブ ノイズ制御向け QNX 音響技術) は浮動、固定小数点の DSP の両方で、そしてオペレーティング システムの有無に関わらずアプリケーション プロセッサに対応しています。対応プラットフォームと、ANC ライブラリのハードウエアへの移植方法に関する情報は、弊社までご連絡ください。 

計算リソース

QNX Acoustics for Active Noise Control (アクティブ ノイズ制御向け QNX 音響技術) は多くの計算リソースを必要とはしません。たとえば、マイク 3 台とコントロール出力 3 台の設定で、ARM Cortex A8 プロセッサ (固定小数点モード) 上で実行された場合、エンジン オーダー 1 件を処理するのに使用する RAM は 25 kB 以下、CPU 負荷は22 MHz 以下です。ご要望に応じて詳しいベンチマーク データが入手可能です。

音声サンプル レート

QNX Acoustics for Active Noise Control (アクティブ ノイズ制御向け QNX 音響技術)  は 8 kHz と48 kHz で音声の入出力信号のサンプリングに対応しています。