概要

セーフティクリティカルな医療機器の信頼されるOSプラットフォームとテクノロジー パートナー

医療機器間の接続が広まるにつれて、急騰する医療費と医療アクセスの問題への対処、医療機器設計における堅牢・高信頼性・セキュアなパフォーマンスは競争上の差別化要因を定義するものとなります。QNX® は30年以上、信頼性、性能、データの安全性、セキュリティに対する厳しい要件を上回る機能を完備したマルチコア開発プラットフォームを提供し続けて参りました。IEC 62304準拠OS、フィールド実証済みの事前組み込みテクノロジー、ソリューション、および幅広いパートナーエコシステムの揃ったQNXにプラットフォーム構築の重荷を任せることで、開発者はアプリケーションデザインと機能のIPに全力を集中できるようになります。

ソリューションの探求

医療用OS:IEC 62304準拠オペレーティングシステム

適切なリアルタイム オペレーティングシステム(RTOS)パートナーを選択することで、認証プロセスを簡単にでき、明確な製品差別化要因を提供することでリスクを減らすと同時に材料表(BOM)とコストの大きなメリットを実現できます。

サードパーティ認証でIEC 62304準拠が宣言されているQNX® OS for Medical(医療用QNX®OS)の活用によって、コストと工程のさらなる低減が得られます。医療機器メーカーから準拠準備という重荷が排除され、証明書がQNXから直接準拠証明書と補助資料の形で提供されます。ハザードリスク分析、ユーザー責任ガイド、テクニカルセーフティケースなどの文書は規制当局への提出の際に役立ちます。

接続

ワイヤレス/有線通信における安全でセキュアな接続オプション/ドライバー

今日の医療機器と医療企業顧客が欲するものとには大きな格差があります。現在、医療機器とはティーンエージャーのようにそれぞれ独立して、ほとんど他との連携なく行動しています。ソフトウェアはOSベンダーおよび多数のエコシステムベンダーから提供されており、統合が必要です。このため、ワークフローは手作業の時代遅れのもので、手書き文書、ポストイットメモ、SMS、ページャーで行われているのが現状です。医療業界は、医療機器がITシステムとより良く相互接続され、オートメーション、複数の個別システムにまたがる分析、適合と順守の強化が実現されることを望んでいます。

このレベルの接続を達成するためには、医療機器メーカーはネットワークおよびコネクティビティ テクノロジー(医療機器プロファイル対応Bluetooth、Wi-Fi、携帯電話)、暗号化と認証、セキュリティ、堅牢/認証済みコンピューティング プラットフォームが必要です。QNXは、医療アプリケーションスペース全体での数々の通信プロトコルに対応しています。

サイバー セキュリティー

患者のセキュリティは重要な問題ですが、患者の安全が医療機器メーカーの最大の関心事です。

接続された医療機器は攻撃に対して脆弱で、医療機器は攻撃にさらされます。医療機器は、ほとんどの病院ネットワークでの攻撃の主要点となっています。これらは脆弱性が丸見えで、しかも最も修正しにくいエンドポイントです。メーカー提供のパッチ以外のソフトウェアは、FDA承認に関わる可能性があるだけでなく、患者のセキュリティと安全性に支障を来しかねません。

医療機器メーカーが益々直面することが多くなってきているセキュリティ脅威に対処するために、QNXはQNXオペレーティングシステムに直接組み込まれた先進セキュリティ機構により機器を悪意のある攻撃から保護します。これらは、ドライバーやファイルシステムを含む全プロセスが必ずユーザーモードで実行されるようにし、感染したプロセスの影響を大幅に低減しています。さらに、ファイルシステムを暗号化されたドメインに分割するだけでなく、アドレス空間配置をランダム化することで悪意のある攻撃からの保護を一層強化指定ます。

システムのセキュリティ攻撃対象領域は、プロセスが実行できる操作を司る設定をシステム呼び出しレベルの精度で制御する比類ない能力を使用することでさらに低減できます。その結果、組み込み開発者は必要なシステムリソースにアクセスするためにプロセスにルート許可を与えシステム全体にアクセスできるようにする必要がなくなります。

OS以外では、楕円曲線暗号IPによるFIPS 140-2レベルのセキュリティをお客様に提供できます。これは、退役軍人の管理を始め、軍隊の各支部にサービスを提供する際の最小要件になっています。

市場投入時間の短縮

オペレーティングシステムをサポートし、QNXにこれらの重作業を任せることで、新製品の発表を加速し、御社の専門家がIPを開発し、フルに活用できるようにしてください。開発ライフサイクルは最重要事項です。医療用QNX OSを活用することで、オープンソース ソフトウェアを見つけ、ソーシングし、設定、コンパイルする必要がなくなり、開発のスタートを速め、リスクを排除できます。

その後の開発過程でも、オープンソースOSとは異なり、ソースベースの大部分に影響を及ぼす非同期なパッチを管理する必要はありません。これにより相当な時間とコストとリソースを節約できます。この隔たりを超え、ソフトウェア メンテナンスの重荷から自らを開放し、御社の「IP」(Intellectual People、知識作業従事者)が御社の 秘密のソースに集中できるようにしてください。

総所有コスト

プロジェクトの総所有コストは、一目で明らかなものではない多数の要因から成ります。ソースコードを取得してライセンスするためのコストの浅い分析に基づく単純な意思決定は不十分です。医療機器用のOSを評価する際には、開発コスト、メンテナンスコスト、サポートコスト、機会コストのような高価な品目のコストを比較することが非常に重要です。

Linuxオペレーティングシステムはそのソースコードへのオープンアクセスを提供しているため、Linuxを開発プラットフォームとして使用することで商用サービスを使用する場合よりコストを低く抑えられるという判断に立ち、当初企業は一般的にこの道を選びました。医療機器プロジェクトにLinuxの使用を考慮している人は、QNXのような安定して認証済みのプラットフォームを選択することを上回る利点について十分な情報を得たうえでの意思決定を行う必要があります。

QNXオペレーティングシステムが提供する大きな差別化要因はクリーンな知的財産(IP)であることです。OS全体の出所が知られており、透明です。これは、トレーサビリティの欠如によりサブライセンシングや責任問題が持ち上がる可能性のあるオープンソースソフトウェアとは異なります。

QNXは、御社の得意分野であるアプリケーション ソフトウェアに戻ることができるように、サポート上の問題、カスタムエンジニアリング、オープンソースとの連携およびライセンス コンプライアンスのすべてを提供します。

ツール

関連規格準拠の認証

エコシステムパートナー

医療機器メーカーは、厳しい規制要件と業界プレッシャーで満たされた困難な環境で操業しています。医療機器メーカーは、益々複雑さが増す機器をコンシューマーグレード エレクトロニクスでは標準的だが規制の厳しい産業では困難なタイムラインで開発しなければなりません。これらの難関を切り抜けるためには、医療機器開発における性能と時間に関するデマンドを満たすために広範なエコシステム パートナーを活用する機会が増え続けています。

QNXはここにすべて当てはまる企業パートナー関係を超えて、独立系デザインハウス、半導体パートナー、アプリケーション ソフトウェア開発者からテストと検証サービスまで、活発な医療機器中心のエコシステムを反映する医療パートナーシップ チャネルを提供しています。QNXのワンストップクリニックと言えます。